九月上旬には天台宗の一泊結集が、また中旬には浄土念仏修行がそれぞれ開催されました。
自主参加という位置づけですが、毎日約二十名づつの受講生が参加しました。
台風のさなか行われた天台一泊結集
松浦師による天台宗義の講義今年度の一泊結集は九月三日千葉県大多喜町の東福寺にて開かれました。台風十二号の影響で悪天候が懸念されましたが、十九名の方が参加されました。
指導くださるのは東福寺住職・嶋根豪全師および当塾専門課程・天台宗コース講師の松浦長明師。このほか久保・花輪師など塾先輩の方々も参加しサポートしてくださいました。
初日は一時半に開式。松浦師を導師に受講生一同が法楽をささげ、開講となりました。 まず、天台宗の法式作法の実習が行われ、受講生は「南無帰命頂礼...」と偈文を唱えながら五体投地を行う礼拝行を体験しました。
その後、松浦師による天台宗義の講義。高祖・天台大師智顗の教えを踏まえた上で、宗祖・伝教大師最澄上人の教えについて学びました。日本天台は円密禅戒の四宗兼学の宗風に立脚するという特色が示されておりました。
僧侶方を先頭に護摩堂に向かう非食(夕食)は食事作法にのっとって行われ、緊張感が漂うものでした。写経の後には、先輩方と受講生との交流会。これをもって一日目は終了となりました。
二日目は、早朝から周囲の諸堂を巡拝する予定でしたが、台風の影響により早朝まで大雨が続いたため予定を変更し、止観(瞑想)実修が行われました。
小食(朝食)の後、嶋根住職による講義。各宗派の祖師方の系譜について示され、天台宗が日本仏教の基となったことを改めて実感しました。
最後のヤマは結願護摩供です。参加者全員が本堂隣の護摩堂に移動し、嶋根住職と松浦師、久保師による護摩供が行われました。残暑厳しい中、締め切った護摩堂の中で、経文・陀羅尼などを一心に唱え、堂内は熱気に包まれました。
初めての教場、かつ天候不順で不安を抱えながらの開催となりましたが、全員無事二日間の修行を終えることができました。
様々な念仏のあり方を学ぶ浄土念仏修行
大熊学監から浄土の教えを学ぶ九月十六日から三日間、千葉光明寺にて浄土念仏修行が開催されました。
本修行は、第一、二回修行の補講という位置づけであり、全日ないし都合のよい日時を選択して参加することが可能です。初日は十九名の方が来寺され、通算五十五名の方が参加されました。午前は大熊学監によるガイダンスと講話、作務など行ったうえで午後からは実践修行に入ります。
最初の別時念仏は木魚をたたきながら念仏を唱えるもの、その後行われた三唱礼(礼拝行)は独特な節回しで「南無阿弥陀仏」と唱えながら五体投地を延々と続けていくものです。ともに灯明の光を頼りに行い、浄土宗本山で行われる仏名会さながらの雰囲気が醸し出されておりました。礼拝行は体力を使うので高齢の方には少しきつかったようでした。
一心に木魚を叩く最後は「本尊を明らかにする」という題で大熊学監の講話がありました。本尊とは「真に尊厳なる事実」のこと、現代社会において、これを見失いがちな我々がいかに掴みとったらよいのかを原始仏典や念仏者の話を引きながらお話しされました。二日日以降の講話では「浄土門の仏教」、「自力と他力」など浄土思想について掘り下げてお話しされました。
これらの修行をもって入門過程は終了です。
これらの修行を経験することで、日本仏教を代表する各宗派の特徴をおおまかながらつかむことが出来たのではないかと思います。
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