授業情報

第29期専門課程始まる

日付:2017年1月10日

7コースで51名の受講生がより深く専門的に学ぶ!

 二十九期専門課程の授業が十一月第一週の浄土真宗、日蓮宗コースを皮切りにスタートしました。今期の受講生は五十一名(うち過年度生七名)。

 本年度は浄土宗コースも復活し、全コース開講の運びとなりました。日蓮宗コースは希望者が二名で開講が危ぶまれたものの、ご講師のご好意により催行されることになりました。人数では曹洞宗コースが最大の十五名。浄土真宗コースが十名と続きます。

 また、各宗派とも多くの卒業生が専門課程の授業の補助のため参加してくださり、コースによっては先輩の数が上回るところもあり、親身の指導が受けられたようです。

 受講生の皆さんは来年三月までの五か月間、各宗派の教学、声明・作法等研鑽に励みます。

浄土真宗

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浅野師による声明・作法の指導

 浄土真宗コースは十一月五日にスタートしました。教場は、仏教塾塾長・大洞龍明師が住職をつとめられる千葉光明寺。受講者は過年度生を含めて十名と例年より多く、二十代、三十代の若い方も。また遠くは九州・福岡からの参加者もいます。専門課程へ進むにあたって、多くの方は檀家の宗派にとらわれず、親鸞聖人の教えに魅力を感じて浄土真宗を選択された方が多いようです。

 本コースは通学制で、塾学監の大熊信嗣師と浅野信一師から講義と実技の両面から、ご指導を受けます。助教は二木師、初日は石黒・井端・光本師、二日目は、石黒・山下師など塾卒業生の光明寺僧徒がお手伝いくださり、小グループに分かれきめ細かい指導をしていただきました。

 初日は大熊学監の講義と浅野師のガイダンス。「真宗大谷派勤行集」、CDなどの資料が配布され、進行予定について説明がありました。

 翌日は浅野師より教学講義。釈尊の教えから浄土教、そして親鸞聖人の教えに至る浄土門の系譜を概観し、親鸞聖人が説かれる最重要ポイントでもある絶対他力の信についてお話しがありました。ちなみに念仏とは阿弥陀様のもとに生かされていることへの報恩感謝の念仏だということです。引き続いて、基本的な立ち居振る舞い等所作と声明の習礼。初回は「正信偈」です。浅野師の熱のこもったご指導に受講生も、とにかく大きな声を出し励みました。

 一日の講義の始まる前と終わった後に、お朝事とお夕事があり、その準備と後片づけ、そして一日の終了後に全員で清掃をおこないます。

 初日、二日目ともに浅野師による熱意に溢れ、懇切丁寧な指導のもと、受講生にとっては初めてのことに戸惑いを感じながらも、充実したスタートの二日間でした。

 来月以降は「阿弥陀経」、「和讃」そして所作が加わり、三月の考査までの短期間で、諸経の読誦方法や心構え、そして仏前作法と多くを習得しなければなりません。「各自は、ひたすら稽古に励むように。毎日やった者が必ず勝つよ!」とのご教示を頂きました。受講生は仲間と協力し合いながら、「浄土真宗とは何か」を学び、ひたすら切磋琢磨あるのみと改めて感じたようでした。


 
日蓮宗

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法華経の読誦を野坂師に学ぶ

 日蓮宗コースは五日、第一回修行でお世話になった大多喜町の妙巌寺でスタート。当日の修行は朝六時から始まるため、前日に入山となります。受講生は女性のみで、前回の雰囲気とは全く違ったものとなりました。

 講座初日、起床して直ぐ内作務と体操です。そして本堂で朝勤と野坂法行住職の法話がありました。住職からは、修行中の心構えと諸先輩方のご教示を得ながら修行に努めるように、との励ましの言葉をいただきました。

 午前の講義は、住職と川西法宣師から、宗教を学ぶ意義、また日蓮教学の位置づけとその本質についてお話しがありました。受講生の意見も求められ、自分の考えを言葉で伝えることの難しさを感じていたようです。その後「日蓮宗読本」を使用して、勉強が始まりました。大変難しい内容でしたが、住職が冗談を交えながらユーモアいっぱいに、また塾生に分かり易いように噛み砕いて説明されたので、初めの緊張も解け、笑い声も出るなど、楽しく勉強することができました。

 午後は野坂法靖副住職、関口法典師の指導の下で、「日蓮宗信行要典」の読経練習です。最初に習う『道場偈』は音のとり方や「ユリ」が独特で、読誦するのに大変苦労したようです。三月までに一人で日々のお勤めができるようになるという目標を達成するために、「普段から聞いて慣れるように」とのアドバイスをいただきました。

 夕方は静座と唱題行。静かな空間で自分の心と向き合いました。また六時には気を引き締めて、梵鐘撞きを体験。休むことなく朝晩同じ時間に撞くことが肝要だということです。悪天候の日には、一人で撞くのは、大変だということも伺いました。

 夕食の後は、自主学習の予定でしたが、今回は先輩方が勉強を続けている『法華経』を学ぶ会が開催されるとのことで、仲間に加えていただき、『法華経』の真髄を垣間見ることができ、大変有意義な時間を過ごすこととなりました。

曹洞宗

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中野東禅先生と共に!

 曹洞宗コースは十一月十二日から、県名の由来である千葉氏一族の千葉勝胤が約五百年前に創建したと伝わる、大佐倉の「勝胤寺」(葛原利生住職)で開講されました。寺内での宿泊はできないため通いの修行になりますが、教場は成田からも近く、また最寄駅から徒歩三~四分と利便性は抜群です。講師は良寛研究で知られ、また多くの著書もある中野東禅師。初日は塾先輩の佐藤尋道師も参加され指導のお手伝いをしてくださいました。今年の受講生は過年度修了生三名を含む十五名。関東在住の方が多くを占めますが北は青森、南は熊本からも参加されています。

 初日の朝課・開講式の後、まずは仏教史のおさらいです。曹洞宗が釈迦牟尼仏陀から続く師僧から弟子に連なる血脈によって繋がっていることを教えて頂きました。午後からは先生が作成された冊子を使った『般若心経』の講義です。縁起とは条件の集まりである。条件は固定性がなく、移り変わるのでこの世は無常なのであることを易しく説かれました。初日の締めくくりは坐禅です。呼吸法、姿勢の指導を受け坐蒲の上に坐ります。本堂に三回お鈴が鳴り、受講生全員が一斉に坐ることに集中すると、本堂の空気が一瞬にして静寂となりピリッと引き締まるように変わることを感じることができました。

 翌日は朝課の後、読経指導。引続いて『般若心経』の講義が行われました。大きな目的をもって無我夢中の内に生きれば、不条理な運命にもつぶされることがないことを、説話を交えながらお話し頂きました。茶座談会のあと二日間お世話になった本堂を掃き清め、落ち着いた環境の中、坐禅に取り組みました。

 先生の豊富な経験に基づいた講義は、あちらこちらに洒脱なジョークも交えながら、親しみ易いお人柄がにじみ出るようで大変に解り易く、時には天からの雷に打たれたかのようにハッとさせられる大事なお話しを説話に絡めてお話し頂きました。

 来月以降は「修証義」、「曹洞宗義」、「典座教訓」などの講義、坐禅、声明や作法の実務考査に向けて三月まで修行を続けることになっています。

真言宗

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数珠の扱い方などの作法を柏木師に学ぶ

 十一月十二~十三日にわたり、真言宗第一回目の宿泊研修が行われました。場所は茨城県鹿嶋市の地蔵院(根岸宏昭大住職、本 光清住職)。講師は塾先輩でもある柏木宣遊師、柴岡宏明師。塾生は五名(男性四名、女性一名)。先生方から開講にあたってのご挨拶と、修行にあたっての心構えを含めたオリエンテーションの後、「真言宗常用経典」、「檀信徒勤行録」、「檀信徒必携」、練習用CDなど多くの教材が配布されるとともに、暗記項目等についての説明がありました。

 午後は、輪袈裟と念珠の扱い方についてご指導がありました。今回使用される寺院用念珠は、一般的な略式念珠とは違い、長さ約三十六cmと長く、持ち歩く際は二匝、経机に置く際は三匝にするのだが、三匝にする方法が難しく、全員が苦戦しながらの練習となりました。その後仏前作法の説明と、その際お唱えする「普礼真言」を各自翌日までに暗記するように、早速のご指示がありました。

 二日目は朝勤行の後、作務を行い、続いて大先輩である浅倉武信師(第九期生)から、ご自身の仏教塾入塾の動機・経緯、その後の活動状況そして「私達の精神レベルを一段階上げるためには、仏教が必要である」旨の貴重なお考えや体験談をたくさん伺うことができました。

 午後は、仏前作法の実習。前日に一通りの説明はして頂いたものの、頭で考えることと実際に身体を動かして行うこととではまるで異なり、一つの動きに気を配ると他がおろそかになり、といった具合で、まさに悪戦苦闘、必死になりながらの練習となりました。暗記のように頭を使って覚えることも多く、毎日の積み重ねが非常に重要であると、改めて認識させられたようです。

 先生方の丁寧なご指導はもちろんのこと、地蔵院の奥様方には、心のこもったおいしいお食事を用意して頂きました。このように恵まれた環境で、受講生は「真言宗とは何か」を学ばせて頂ける有難さを感じ、お大師様への感謝を忘れることなく、三月までしっかりと学び、今後に繋げていく覚悟をしたようでした。

臨済宗

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柴田師による食事作法の指導

 臨済宗コースは、十九日から長野県千曲市の開眼寺(柴田文啓住職)で開講しました。本コースの受講生は八名。三十代から六十代まで年齢層も幅広く、参加目的も出家得度を目指している方、仏教を深めたいという方、禅を仕事に活かしたいという方など様々です。今年度も塾先輩の松村文円師が、受講生の送迎から作法指導まで手伝ってくださいます。

 初日はまず、柴田師から修行に当たっての基本的な心得や食事の作法などをご教授いただきました。午後から長野県飯山市にある正受庵に車で移動。正受庵は白隠禅師が修行されたゆかりの地であり、今回は二百五十年遠諱記念の坐禅会という絶好の機会に恵まれ参加させていただきました。坐禅会には近くの僧堂から雲水さんも参加しておられ、歴史ある禅堂でともに坐るという貴重な体験をすることができました。さらに希望者には夜坐も行われ、満天の星空のもと、ぐっと冷え込んだ空気の中で、大自然を満喫しながらも心洗われる坐禅となりました。この日男性陣は、禅堂での宿泊。「単」での「起きて半畳寝て一畳」を実体験することができ、仲間たちと枕を並べて、一夜を過ごしました。二日目は、五時起床。朝課の後、坐禅、粥坐(朝食)、作務と続きました。そして漾碧庵老大師が白隠禅師坐禅和讃について講義をされ、調身、調息、調心の三つの要を大事にして坐禅を行うようにご指導いただきました。坐禅会終了後も受講生は引き続き、『般若心経』「消災呪」「四弘誓願」などを読経練習しました。柴田師からは、「お経はただ読むのではなく、内容をしっかり理解することが大事です。」と家でも毎日読経するよう促されました。受講者からは「繰り返し修行することで身につけたい。」「寒くて足がつった。次回は精進してきます。」「白隠禅師ゆかりの地で修行ができて、気持ちが新たになった。」といった感想が出て、充実したスタートになったようでした。冬の開眼寺はこれから寒さが厳しくなるとのこと。最後まで元気で修行を終えられるよう、共に励ましつつ再会を期して散会となりました。

天台宗

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礼立から入堂へ-基本作法を学ぶ

 天台宗コースは 十九日から一泊修行で開講。教場は千葉県大多喜町の東福寺(嶋根豪全住職)。講師は清浄院住職・松浦長明師と長光寺住職・久保明光師です。受講生は過年度生一名を含む四名で、一名は遠く鹿児島からの参加です。塾先輩も出家僧侶を含め七名という指導体制を組んでいただき、大変質問しやすい雰囲気の中、きめ細かなご指導を頂きました。

 初日は開講式の後、入堂作法・食事作法等の実習。朝食・昼食は行の一環とされているので、半袈裟をつけ数珠を持って入堂します。読経などの夕坐勤行の後は、松浦師の講義です。天台宗の本尊は「久遠実成無作の本仏」であること、天台大師が究極の経としたのは法華経であり、天台宗を学ぶ者は『法華経』を根本経典として、教義の学びと実践を等しく行う「教観二門」の修行をすること、そして「誰であってもどの道を行っても究極には成仏できる」とする「法華一乗思想」を理念とすること、大乗の利他の精神等、天台宗の根幹についての解説をいただきました。また「円教・密教・禅・戒律」の四宗融合が天台宗の特徴であるとの教えもありました。講義の合間には、延暦寺の千二百年間消えたことのない不滅の法灯の給油は、当番制ではなく自主行動によるものであるとの話に、先人の仏道への真摯な姿勢と揺るぎない信心に感動する者もおりました。

 翌日は朝五時に覚心(起床)。そして止観、朝坐勤行、『観音経』の写経を行い、久保師から天台密教について受講。伝教大師が二十歳にして、仏道への強い決意を著された「願文」を読誦し、その解説がありました。塾生は次回までに各自の願文を書いてくるようにとの宿題もありました。十一月は天台宗の「霜月法要」ということで、これに因み全員で「大師和讃」を読誦しました。

 三月(最終回)の修行は、京都の教場で行われ、宗祖最澄上人を戴く比叡山巡拝が予定されています。

 塾生四名、それぞれ立場は違いますが、「どうしてもここで天台宗について学びたい」という共通の強い思いを持っての参加です。松浦師・久保師そして諸先輩方のご指導を仰ぎ、半年間懸命に精進に努めるべく覚悟を新たにしたようです。

浄土宗

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鍵和田師による作法指導

 浄土宗コースの第一回授業は二十六日、都内練馬区にある光明園(大南龍昇園主)でスタートしました。今年度の参加者は七名。遠くは青森から来られています。家の宗旨という事で選ばれた方が多いようです。

 初回は開講式の後、大南師により、「原始仏教から大乗仏教へ」というテーマでお話があり、炭屋師からは受戒についての講義。来月までのレポート課題も出されていました。

 法式実修では「日常勤行式」を基に、鍵和田師が香偈、三宝礼、奉請などの経文を実演し、続いて受講生が唱える形で学んでいきました。五か月の間で日常勤行を一人で行うことができるようになることが目標です。

 暗記すべきお経もあり、鏧、木魚などの犍稚物(鳴らし物)、上・中・下品礼といった威儀作法なども修了考査の対象となり、それに向けて精進していくことになります。

 このように午前は大南師、炭屋師らによる仏教学、仏教史の講義、午後は鍵和田師による法式指導という形で進められ、教義・実践の両面から浄土の教えを学んでいきます。

 三月の最終講義では「浄土宗の近代における革新運動」として椎尾弁匡師による共生運動について取り上げ、また、ホームレス支援活動を行う「社会慈業委員会」(通称・ひとさじの会)を始められた吉水師からお話を伺う機会を設けるなど、講師陣からは教義や作法を学ぶだけでなく、仏教の社会的意義を考えていただく授業にしていきたいとのことでした。

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